歩いていたら、ふっと金木犀の香りが漂ってきました。
思わず振り返り、辺りを見渡しましたが、どこにもその姿は見当たらず・・・。 主が見えない香りに、秋を感じました。 何気なく手に取った広報誌の中に「自己重要感」の言葉を見つけました。 いつのまにかすっかり一般にも馴染んできましたね。 自己重要感。 自分は価値ある存在だと他者から認めてもらいたい。 自分は価値ある存在だと自分で自分のことを認めたい。 私たちは、自分のことを「価値ある存在」だと思いたい。 その思いを自己重要感といいます。 とてもしっかりしているように見受けられる人が 意外にも自己重要感が低くて驚いたことがあります。 少し前ですが、知り合いと歩きながら話をしていた時のこと。 「○○さんは、誰とでも話を合わせて会話を盛り上げる能力があるよね」 と私が言うと、彼女は立ち止まって私の顔を凝視しました。 「今、何て言いました? 私に能力があるって?」 「そう、能力というか特技だよね。すばらしい才能を持ってるよね」 しばし黙って考えた後、彼女が続けたのです。 「あ~びっくりした。 私は自分のことを何もできない、役に立たない人間だと思っていました。 自分に何かしら能力があるなんて、今まで思ったことも無いです」 びっくりしたのはこちらの方です。 「何を言ってるの!? ○○さんのいいところ、私すぐにでもたくさん言えるよ」 彼女のいいところを思いつくまま挙げていきました。 考えがぶれないこと、根気があること、決して諦めないところ、 弱い立場の人にやさしく接すること、いつも笑顔で元気よく挨拶してくれること、 悔しいときなど感情の起伏をコントロールできること、積極性があること、等々。 立ち止まって私を見つめた彼女の顔に浮かんだ戸惑いの表情。 こんなに素敵な人なのに、自己重要感が低いのは何故だろう、と思ったものです。 「能力とか才能って、誰かより優れてるとか成績がいいとか、 そういうことだけじゃないと思うよ。もっと自信を持って!」 決して自慢とか自信過剰ということではなく自分の存在を自分自身で認めること、 ここに居てもいいんだよ、と思えること。 たったそれだけのことが難しい世の中になってしまっているのでしょうか。 自信を持つことが難しい、自信を持たせてもらえない世の中なのでしょうか。 自己重要感が低いと、いろんなことに影響が出てきます。 何をやってもうまくいかない、どうせ自分なんて・・・などと自分を肯定できなくなると 生活や仕事に対するモチベーションの維持あるいは向上が難しくなり、 そこから負のスパイラルにはまってしまうと健康を害することさえ出てきます。 自己重要感を高める方法にはいろいろあります。 自分で自分のことを認めることも大切なのですが もっと効果的なのが、他者から認めてもらうことです。 自分で自分を認めるために取る方法は、 場合によってはよくない方向に向かうこともあります。 しかし、周囲の人から認めてもらうと、それは裏も表もない、ありのままの事実です。 だからこそ、まっすぐストンと胸に響きます。 認めてもらう。それは自分の存在を肯定してもらうこと。 他者から認められると、どんなに小さなことであっても それが積み重なって、いつか自信につながります。 失敗しちゃったけど、もうちょっと頑張ってみようかな、 そう思うきっかけになります、いつかきっと。 周囲の人が相手のいいところを誉める、ねぎらう、認める。 特に子どもに対しては、周囲の大人が積極的にいいところを見つけて誉めることで ささやかなことでも小さな自信につながり、自己重要感を高めることになるのです。 私たち大人は得てして自分のことだけで精一杯になりがちですが、 周りに心を配り、人々の自己重要感を高める人間でありたいと願っています。 今日もここを訪れてくれたあなたへ 感謝をこめて、 明日も新しい気付きがありますように。
by smile_garden
| 2012-10-03 17:45
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