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患者さんの気持ちに思いを馳せる

11月も後半、日ごと最低気温が更新され、真冬のような寒い日が続きます。
今年は、近くのウォーキングコースでも木々の紅葉が鮮やかで見応えがあります。
それほど冷え込みが厳しいということでしょう。
赤~黄のグラデーションや真っ赤できれいな落ち葉を見つけては
何をするでもないのに毎回拾いたくなる衝動をグッとこらえて歩いています。


おかげさまで、今年もリピートのクライアント様はもちろんのこと、
新しいクライアント様にも研修や講演にお招きいただき、各地を訪れました。

今日は二十四節季の小雪ですが
先週くらいから、北日本や日本海側の地域を訪れると雪景色に出会うこともあり
本格的な冬になったことを実感しています。


先日の接遇研修で、患者さんへのお声がけについてご相談を受けました。

何か困っているような気配を感じることがあるのだけれど、
声を掛けたら、かえって迷惑なのではないかと躊躇してしまう、
とのことでした。


患者さんに声をかけると、
嫌われるのではないか?嫌がられるのではないか?
と尻込みしてしまう、という話もよく聞きます。


私は、それは考えすぎ、間違った思い込みだと思っています。

確かに、時と場合によっては、余計なお世話と思われたり、
煙たがられることもあるかもしれません。

でも、相手の気持ちを考え、何か役に立てることはないかと考えたり、
相手を思いやる、その気持ちは、伝わるはずです。


やってみないと結果はわかりません。
喜んでもらえるかもしれないし、怒られるかもしれません。

失敗を恐れるあまり、悪い方ばかり考えてしまいがちですが、
案外、喜んでくださる患者さんが多いように思います。

人は誰でも、自分の存在を認めて欲しいと思っています。
声を掛けられるということは、
存在を認めてもらった、と感じられるそのものだからです。


質問のような思いを抱えている人は、
もしかしたら、前に一度でも二度でも
声を掛けてみて、患者さんから反応がなかったり、
嫌な顔をされた経験があり、
そのために声を掛けることに迷いがあるのかもしれません。

でも、過去の経験に引きずられて声を掛けることをやめてしまうのは
絶対にもったいないことです。

なぜなら、あなたの患者さんを思う気持ちが
患者さんに届かないままになってしまうから。

そして、もし失敗したとしても、その失敗のおかげで
声をかけるタイミングなどの要領が少しずつつかめてくるものだからです。


患者さんの気持ちに思いを馳せ、
自分に出来ることがないか考える。

困っているのかな。自分に何ができるかな。
痛みが強いのかな。立っているのがつらいのかしら。

患者さんはどうして欲しいと思っているのか。
どうしたいと思っているのか。
何を望んでいるのか、いないのか・・・。

考えたら、勇気を出して声を掛けてみましょう。


予想したことが外れてしまったら、
そのときは、素直に謝ればいいのです。
申し訳ありませんでした、と。

役に立てるとわかったら、次は行動です。

すぐに対応できないのであれば、
どうすればいいか、考える。
時には周囲の力を借りることもあるでしょう。


最初はドキドキびくびくするかもしれないけれど、
患者さんの気持ちに思いを馳せることが習慣になれば、
その後の行動も自然と習慣になっていきます。

そして何より、患者さんに喜んでもらえたら、
それが自信につながります。


迷ったりためらったりする気持ちもわかりますが、
勇気を出して、是非、ひと声掛けてみてください。

あなたの患者さんを思う気持ちを大切に、
ひとつ一つの言葉の積み重ねも大切に。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい気付きがたくさんありますように。


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by smile_garden | 2017-11-22 17:28 | コミュニケーション | Comments(0)

ロボットに負けない思いやりを

先週まで夏日が続いて半袖を着ていたのが嘘のように、
一気に冬の寒さがやってきました。
庭の秋バラが一斉に咲き、ツワブキの黄色い花も咲き始めましたが、
雨が続いて、花たちもうつむき加減です。
気温変化が大きく体調を崩しやすい時期です。十分気をつけましょう。


最近のニュースで、デパートにロボット常設売り場が出来たと知りました。

お掃除ロボットを是非とも我が家にも一台、と思うのですが、
広い家でもないので、なかなか手が出ません。

ロボットが生活の一部として存在感を増してきましたが、
医療の現場でも、ロボットやAIが活躍する場が増えています。

人間よりロボットの方が正確で便利、となれば当然のこととも思いますが、
この先どうなるんだろうと、ちょっぴり不思議な気持ちです。


医療の場では、AIによって治療効果も見え始めているこの頃ですが、
患者さん応対という部分では、まだまだ「人」に分があるように思います。

患者さんは、一人ずつ異なる個性や価値観を持っています。

ロボットやAIとうまく付き合える患者さんもいると思いますが、
一方で、新しい環境に馴染めなかったり
操作などに不安を感じることもあるでしょう。

高齢の患者さんなどは、緊張して言いたいことを言えなかったり、
いつもと違う環境に戸惑ってしまったりするかもしれません。

患者さん個々に合わせた医療サービスを提供していくために、
医療者は「心」が見える存在でありたいと思います。
患者さんがホッとして笑顔になれる存在でありたいと思います。


医療者は、さまざまな視点で患者さんの情報収集に努めることができます。

たとえば、患者さんの話を真剣に聞く、ということ。
私たちは、熱心に話しを聞いてくれる、そのことだけで
相手への好意や信頼を感じるものです。

また、表情や身振り手振り、姿勢や態度、話し方や声の大きさ、
さらには、呼吸の速さなどの細かい変化に注意を払うことで
患者さんの言葉にならない感情や思いまで汲み取ることができます。

ロボットやAIの活躍の場とは別に、
人にしか出来ないことがたくさんあります。

そのためにも、医療者はコミュニケーション能力を
もっともっと磨き高めていくことが大切です。


相手を大切に思う気持ち、思いやりの心は、
思っているだけでは決して伝わりません。

何を望んでいるか、どうしたいと思っているのか、
相手の気持ちを推しはかり、寄り添い、その思いに応えられるように、
自分の思いを行動にして、言葉にして、伝えていく。

きっかけはどんなささいなことでも構いません。
思いついた時がスタートです。


笑顔と温もりがあふれる医療の現場づくりを目指して
私も医療に携わる皆さんとともに前進し続けたいと思います。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい気付きがたくさんありますように。


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by smile_garden | 2017-10-20 17:02 | コミュニケーション | Comments(0)

「SMBCマネジメント+」に研修写真が掲載されました

先週は時折聞こえていたセミの鳴き声が、今週は全く聞かれなくなりました。
まだ日中暑い日もありますが、9月も終わりが近づき、
夜には秋の虫の涼しげな鳴き声が聞こえてきます。
季節の変わり目です。体調管理に十分気をつけましょう。


8月の研修といえば、もうずいぶん前のことのような気がします。

クライアント様から、8月初旬に行った研修時の写真掲載について
ご連絡をいただきました。

SMBCコンサルティング株式会社発行
SMBCマネジメント+(プラス)2017年10月号
企業探訪 株式会社パンプキンズコーポレーション

こちらの記事で、
店長会議 プロフェッショナルマナー講座「医療接遇と言葉のおもてなし」
にお招きいただいた際の研修写真が掲載されました。


当日は、ご参加の皆さんが熱心に身を乗り出すようにしてお聞きくださり、
グループワークも笑顔いっぱいに大変盛り上がりました。

各店でコミュニケーションやサービス向上について
真剣に取り組んでいらっしゃる様子が手に取るように伝わってきて、
私自身、大きな刺激をいただきました。

株式会社パンプキンズコーポレーションの皆さん、ご担当のWさん、
本当にありがとうございました。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
素敵な笑顔にたくさん出会えますように。


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by smile_garden | 2017-09-27 13:17 | お知らせ | Comments(0)

簡単な敬語のレッスン~テロップで学ぶ言葉遣い

はや9月も半ば。大型の台風18号の動きが気になります。
両親の畑では、クリの収穫が最盛期。
数年前に植えたポロタンという栗が、ようやくたくさん採れるようになりました。
渋皮までぽろっと皮がむけるポロタン、手間要らずの上に美味しいです。


先日、テレビのニュースを見ていたときのこと。

インタビューを受けた人が
「もうちょい○○したかった」というように話していましたが、
テロップでは「もうちょっと」に変わっていました。

多くのテレビ画面で、話し言葉が文字で表示されていますが、
誰にでもわかる丁寧な言葉に置き換えられていることに気付きます。


テロップについては、全てが話し言葉の通りに表示されるのではないからこそ
表示される文字に注意を向けると、新しい発見もあります。

適切な言葉や言い回しに変えてテロップが出ることも度々で、
「~いただく」が「~もらう」に直されていたり、
「ら」抜き言葉や「さ」入れ言葉などが直されているケースもあります。

敬語表現を始めとして、さまざまな表現が適切な言葉に置き換えて表示されるので
テレビを見て楽しみながら、言葉遣いの勉強にもなるのです。


コミュニケーション力を高めるためには、
話す力と聞く力の両方が必要です。

そして、話す力については、
言いたいことをわかりやすい表現で話すことと、
相手が聞き取りやすい話し方をすることが大切です。

普段何気なく見ているテレビですが、
そこに映し出されるテロップに、ほんのちょっと意識をむけるだけで
気軽にわかりやすい言葉遣いを学ぶことができます。

敬語や言葉遣いが苦手だと思う人は、是非試してみてくださいね!


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
素敵な笑顔にたくさん出会えますように。


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by smile_garden | 2017-09-16 12:03 | 接遇マナー | Comments(0)

敬意はある?ない?? 職場で「了解」を使っていませんか?

台風15号が去り、9月の声とともに本格的な秋を感じるこの頃。
朝晩の気温も一気に下がって、暑い・寝苦しいなどと感じていた先週のことが嘘のよう。
こんなに急激に季節ががらりと変わって、とても驚いています。
衣替えはまだ先と思っていましたが、少し早めた方がよさそうです。


前回、前々回と大名言葉と言われる言葉について書きました。

今回は、「ご苦労様」や「なるほど」と同じように、
医療の現場でもよく使われている「了解」について書いてみます。


研修先の医療機関で施設内をご案内いただいたり、
現場調査のために施設内を歩いている時、
「了解!」「了解です」「了解しました」
などの言葉が聞こえてくることがあります。

多くはスタッフ同士の会話ですが、
この「了解」も大名言葉、
すなわち目上の人が目下の人に使う言葉と言われていますから
注意が必要です。


「了解」という言葉は、
漢字の並びからしてなんとなく敬語のように感じる人もいるかもしれませんが、
敬語表現ではありません。

ビジネスマナーでは、「了解」の代わりとして、
「承りました」「承知しました」「承知いたしました」「かしこまりました」
を使います。

これらの言葉は、慣れないととっさに出てこなかったり、言いにくい言葉でもあるので
日頃から意識して使って、緊張せずに言えるよう慣れておくといいでしょう。


例えば、
上司から「○○をお願いします」と仕事を頼まれた時、
同僚から「明日の会議、○時に集合です」と予定を確認された時、
部下から「○○終わりました」と業務報告を受けた時。

あなたはどのような返事をしていますか。

もし「了解です」「了解!」というように答えている場合は
「了解」という返事が習慣になっている可能性がありそうです。


同等の立場の人や目下の人に対して使う場合は問題ないのですが、
私の研修では、できるだけそれも控えるようにお伝えしています。

医療機関では、患者さんやご家族のほか、
出入りの業者さんなど大勢の人々が行き来しており、
スタッフ間の会話が外部の人の耳に届くことも十分考えられるためです。


例えば、内線電話。

スタッフ同士が会話して、「了解です」と言う分には問題ないのですが、
それを通りがかりに聞いた患者さんなど外部の人は
電話の相手が誰だか分かりません。

偶然聞こえてきたスタッフの「了解です」を
ぶっきらぼうで乱暴だと感じる人もいるかもしれないのです。

会話の相手のことだけでなく、周囲にまで気を配る。
気にしない人のことではなく、気にする人がいるかもしれないことを意識に留めて
行動することが大切だと思います。


なお、「了解!」ではなく、「了解です」「了解しました」であれば
敬語になっていると思う方もいるかもしれませんが、これも当たりません。

「です」「しました」をつけることで、確かに敬語表現(丁寧語)にはなっていますが、
「了解」には敬意が含まれないため、目上の人には適さないとされています。


また、代わりの言葉として「わかりました」を思い浮かべる人もいるでしょうが、
細かいことを言えば、この言葉も要注意。

「かしこまりました」「承知しました」と言えば
『理解して受ける』『(相手の依頼を)承る』というような意味になりますが、
一方の「わかりました」は「理解しました」の意味です。

こんな人は実際にはいないと思いますが、
「あなたの話しはわかった(けれど、私は受けていません)」
という意味に取ることもできるのです。


前回も書きましたが、
この人なら使ってもいい、この人には使ってはダメ、と考えながら言葉を選ぶより、
普段から敬意をあらわす代わりの言葉を使う習慣をつけていれば、
悩むことも迷うこともないように思います。

状況や相手次第ではありますが、上司や患者さんはもちろんのこと、
重要な仕事を頼まれた時や大切な取引先やお客さまなどには、
「承知しました」「承りました」「かしこまりました」と言えるようになりたいものです。


医療者は、患者さんの命を預かっています。

ささいな感情の行き違いが思わぬところでミスを呼び、
命に関わる重大なエラーにつながらないとも限りません。

何気なく使っている言葉が無意識のうちに相手を不愉快にさせているとしたら、
どんなに小さなことであっても、相手を不信に思わせているとしたら、
信頼関係を築くどころか、信頼関係を壊してしまうことにもなりかねず、
それはとても残念なことです。

気付いた時がチャンスです。
自分がよく使っている言葉を振り返り、
心当たりがあれば、是非、意識を向けてみてください。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい学びがたくさんありますように。


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by smile_garden | 2017-09-04 15:09 | 接遇マナー | Comments(0)

その「なるほど」は大丈夫?上から目線の相づちに注意

9月を目前に控え、いつしか朝夕に秋の気配を感じるこの頃です。
両親の畑では、ブルーベリーの収穫も終わりが近づいてきて、
入れ替わりに、いちじくが採れ始めました。
食べることばかりに興味がいきますが、今から秋の味覚が楽しみです。


前回、「ご苦労様」「お世話様」について書きました。

これらの言葉は大名言葉なので、
相手の立場や感じ方によって、不愉快な思いをさせる可能性があります。


大名言葉とは、目上の人が目下の人に使う言葉のこと。
言い換えれば「上から目線の言葉」です。

大名言葉には、上記以外にも気をつけたい言葉がいくつかあります。

その筆頭が「なるほど」です。


相手の話を聞きながら、
「なるほど」「なるほど~!」と相づちを打つ人がいます。

「なるほど」と言われて、何も気にしない人ももちろん大勢いると思いますが、
中には気分を悪くする人もいます。

それは、「なるほど」が目上の人が目下の人に使う言葉だとされているからです。

大名言葉=「上から目線の言葉」であるがゆえに、
人によっては「見下されたように」感じて、不愉快な思いをすることがある、
ということです。


相づちに「なるほど」と言うのがクセになっている人は、
実際のところ、少なくないように感じます。

「なるほど」と相づちを打つことで、
話しを盛り上げたり、相手の話に感心したり、
納得している様子を伝えたりしている人もいると思います。

「なるほど」という言葉自体は、敬意こそありませんが、
使う相手を考慮すれば、相づちとしては間違いではありません。

しかし、言っている本人の意図しないところで
「なんと失礼な」と思われてしまう可能性もあることを考えれば、
同等の立場の人や、目下の人に対する場合以外は、
「なるほど」は控えて、他の相づちを使うのが無難でしょう。


「では、ほかのどんな言葉を使えばいいの?」
とのご質問もいただきます。

たとえば、
「おっしゃる通りです」「私もそのように感じます」「確かにそうですね」「そうだったんですね」
など。

より丁寧な言い方としては
「おおせのとおりです」「さようでございますか」
でもいいでしょう。

話しの流れによっては、
「そうですか、いいお話を伺いました」「気づきませんでした」「それは知りませんでした」
等も使えそうです。

同じ言葉を繰り返すのではなく、
いろいろなバリエーションを身につけておき、
状況にあわせて使いこなせるようになると安心です。


余談ですが、「なるほどですね」は日本語として適切ではありません。

「ですね」をつけて丁寧な言い方にしているつもりなのかもしれませんが、
かえって相手に失礼になりますから、こちらも十分気をつけましょう。

同じような意味あいの相づち言葉として「ホントですか」を多用する人がいますが、
相手をバカにしたようなニュアンスに感じられることもあり、
こちらもお勧めできません。

「マジですか」をビジネスで使わないことについては説明不要ですね。


研修中、上のような説明を聞いた先から
「なるほど!」と大きく相づちを打つ方がいます。

自分でも「あ!」と気付いて、失笑されますが、
明らかに口癖になっている証拠です。


恥ずかしながら、かつての私も「なるほど」をよく使っていました。

意識して使わないようにしましたが、
慣れるまでは、つい口に出てしまうこともありました。

私の場合は、相手の立場によって使い分けるのは難しいと考え、
相手が誰であっても「なるほど」という相づちを使わないように気をつけました。

意識し続けるうちに、ほとんど使わなくなり、
今では意識することもなくなりました。

長年使ってきた言葉のクセを直すのは簡単ではありませんが、
その気になれば、諦めずに意識していけば、必ず直すことができます。


ビジネスマナーは、自身の器量を映し出すコミュニケーションスキルでもあります。

たかが言葉一つでも、信頼関係に影響を及ぼす可能性があるとすれば、
できること、気付いたことから、正しいマナーを身につけたいですね。

医療の現場や医療者間で使われている大名言葉について、
次回も続けたいと思います。


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by smile_garden | 2017-08-30 17:55 | 接遇マナー | Comments(0)

「ご苦労様」「お世話様」が相手を不愉快にする?

夏の暑さを感じ始めた頃から、朝5時前に起きて早朝ウォークに出かけています。
この頃、雲っている日は5時でも薄暗く、日が短くなってきたことを感じます。
昨日は久しぶりに朝から快晴で、朝焼けで空が赤く染まっていてとても綺麗でした。
暑すぎるのは困りますが、夏らしく朝からすっきりと青空が広がると嬉しい気持ちになります。


最近の医療接遇研修で、複数の方から立て続けに同じような質問をいただきました。
その質問とは、「ご苦労様」にまつわるもの。

「職場で『ご苦労様』と言っているスタッフがいるけれど、よくないですよね?」
というものから、
「『ご苦労様』がよくないのは知っているけれど、『お世話様』は大丈夫?」
というものまで、様々です。

実際、研修先の医療現場で「ご苦労様」と声をかけている場面をみかけることがあります。
医療現場の接遇マナーはまだまだ改善の余地あり、と感じる瞬間です。


ねぎらいの言葉をかけるときは、
「お疲れ様です」「お疲れ様でした」が適切です。

「ご苦労様」は目上の人が目下の人に使う言葉、
いわゆる「大名言葉」ですから、注意が必要です。


「お疲れ様」は、肩書きや身分、年齢や性別を考えずに誰にでも使える言葉です。

目下の人が目上の人に対して使うのはもちろんですが、同僚間でもOKです。
また、上司から部下に対しても、
「お疲れ様です」と声をかけることで謙虚さも伝わりますから、
風通しのよい職場づくりにつながる言葉だと言えるでしょう。


「ご苦労様」がダメなら「お世話様」でいいのでは?
というように考える人もいるようです。

「お世話様」も「ご苦労様」と同様に大名言葉なので、
目上の人に対しては使わないのがマナーです。

目上の人に限らず、出入りの業者さん等外部の方にも、感謝の気持ちを込めて、
「お世話になっております」「お世話になりました」と言うのがベストでしょう。


いずれも「~様」という似たような言い回しの言葉ですから、
違いがわかりにくいと感じるのも事実。

もともとは、いずれの言葉も上下関係にかかわらず使っていたようです。
時代とともに、使い方・使われ方が変化して、
「ご苦労様」「お世話様」は同等の立場か目下の人に対して使う言葉、
「お疲れ様」は上下関係なく誰に使っても失礼のない言葉、
という考え方に変わってきたようです。

ピンとこない人もいるかもしれませんが、
「ご苦労様」も「お世話様」も上から目線の言葉だと覚えて、
日頃から「お疲れ様です」「お疲れ様でした」を使う習慣をつけたいですね。


上から目線の言葉だと知らない人は、「お疲れ様」と同じような言葉として
相手を考えず、気軽に「ご苦労様」を使っていると思われます。

人によって、これらの違いを気にする人もいれば、全く気にしない人もいます。

大名言葉だと知っている人の中には、
目下の人や部下から「ご苦労様」「お世話様」と言われて
不愉快に感じる人もいるはずです。

患者さんも同じこと。
診察や検査後、医療者から「ご苦労様でした」と言われて、
「なんで病院のスタッフに見下されるようなことを言われなくてはならないの?」
と思う人もいるかもしれません。

社会や職場は、人と人が助け合い寄り添いあうことで成り立っています。
せっかくねぎらいの声をかけるなら、お互いが気持ちよくすごせる言葉を使いたいですね。


ことの言われや言葉の意味を知っていても知らなくても、
相手を気遣って言葉を選ぶという行為そのものが
快適な人間関係や職場環境を作る基本になると思います。

相手の気持ちを想像して言葉を選ぶ。
それこそが、大切な思いやり、おもてなしです。


今回ご紹介した言葉意外にも、
医療現場でよく使われている大名言葉がいくつかあります。
次回は、そちらをご紹介したいと思います。


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by smile_garden | 2017-08-26 14:45 | 接遇マナー | Comments(0)

言葉遣いにもバランスが大事

台風5号による被害に遭われた皆さんへ、心よりお見舞い申し上げます。
梅雨が明けてから雨降りが多く、梅雨が戻ってきたような気がします。
猛暑や大雨などの異常気象は日本だけでなく外国でもあるようですが、
立秋も過ぎたことですし、過ごしやすい落ち着いた気候になってほしいです。


先日、仕事帰りに立ち寄った雑貨やさんでのこと。

お客さんが店員さんに何か尋ねているところに居合わせました。
店員さんの応対ぶりは、全般にとても感じがよかったです。

自然な笑顔で、応対の姿勢や態度もとてもきちんとしていて、
ちょうどいい声の大きさに、話し方も丁寧で安心感がありました。


ですが、一つだけ、ほんの少し気になったことがありました。

会話の後、店員さんは「ちょっとお待ちいただけませんでしょうか」と言って
お店の奥へ行ったのです。

それまで、言葉遣いもバッチリだったのですが、
普段使いの「ちょっと」という言葉が入ってきて
せっかくの丁寧な言葉遣いが、瞬時に普通の話し方に変わってしまった気がしました。


「ちょっとお待ちいただけませんでしょうか」
という言葉が、特別間違っている訳ではありません。

でも、私はもったいないなぁと思いました。

「ちょっと」の代わりに「少々」あるいは「もう少々」と言えば
次に続く「お待ちいただけませんでしょうか」とバランスがとれます。


「ちょっと」は普通の話し言葉ですから、
そこに続くのは、たとえば「お待ちください」の方が馴染みがあります。

「お待ちいただけませんでしょうか」という表現は
否定形の依頼文を使った、かなり丁寧なお願いの言葉です。

そこにぴったりくるのは
「少々」「もう少々」という丁寧な言葉だと思うのです。

今回、通りすがりに聞こえてきたなんでもない会話でしたが、
言葉遣いにもバランスが必要なんだと感じました。


挨拶や声掛けの言葉は、相手によって使い分けることが大切です。

そして、相手に合わせて言葉を使い分けるとき、
会話の最初から最後まで、同じ口調や敬語でまとめることで
相手への敬意や感謝の気持ちがしっかり伝わるのですね。

たとえば、最初は丁寧でかしこまっていても、
話すにつれて友達言葉を交えるようになり、
最後はなれなれしい話し方で終わる、というのでは、
相手が抱く印象は、あまりいいものにはならないでしょう。


接遇とは、相手に対して心を込めて応対すること。
そして、心のあらわし方や伝え方は人それぞれです。

どんな人に対しても、どんな状況でも
相手に合わせて自在に話し方や言葉遣いを操れるようになることが
接遇には欠かせないことだと感じた出来事でした。


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by smile_garden | 2017-08-10 17:34 | 接遇マナー | Comments(0)

保安チェックで「お願いします」

6月もはや半ばを過ぎました。
バラの季節が終わったと思ったら、ベリー収穫の季節になりました。
早朝ウォークの帰りに摘んできたラズベリーを
どちらも自家製の豆乳ヨーグルト&ブラックベリージャムと一緒に食べる。
夏限定の至福の時です。


少し前になりますが、研修のため空路で移動しました。

空港までのルートも、搭乗までの流れも、
いつもと変わらず、よく見知った光景だったのですが、
今回、一つの言葉が強く印象に残りました。


帰路、地方空港の保安検査場に入り、
保安チェックを受けている時のこと。

荷物と携帯などを預け、
自身もチェックを受けて、探知機のゲートを抜けて出た時、
私の後ろから、とてもやわらかい声で「チェックをお願いします」
という声が聞こえました。

思わず振り返ると、年の頃60~70才台と思われる
おしゃれなハットを被ったシルバーグレーの男性がいました。


保安検査場では、検査員の方々が
「荷物を横にしてもいいですか」
「ペットボトルの中身を確認してもいいですか」
というように問い掛けてくるので
それに「大丈夫です」「はい」というように手短に答えればいいと
勝手に思っていました。

あれこれ言うより、素早くチェックを終えて
流れを止めないようにすることが
負担をかけない方法だろうと思い込んでいました。


しかし、その男性は、検査員が声を掛ける前に
自分から「チェックをお願いします」と言っていました。

今まで、ただの一度も、乗客側から「お願いします」と言っているのを
聞いたことがありません。
保安検査場以外の、たとえば搭乗口などでも。

私には、にこやかな表情とやさしい口調で発せられるその言葉はとても新鮮で、
荷物を受け取りながら、ひとり感動して、その様子に見とれてしまいました。


空路での移動は私にとって、もはや特別なことではありません。
各地の飛行場で、毎回同じような手順を踏んで搭乗しますが、
そこで過ごす時間は、どちらかといえば無機質に感じられます。

しかし、今回の男性の声掛けは、とにかく新鮮に心に響きました。
おそらく、検査員の方々もあのように挨拶されたらうれしいのではないかと思います。
ちょっとした温もりも感じられると思います。
少なくとも、嫌な気持ちになる人はいないはずです。


以前テレビで偶然見かけて、
保安員の方々のお仕事の大変さを知っています。

挨拶とは自分から声を掛けること、
といつも研修でお伝えしている私ですが、
今回、自分はまだまだだな、と気付き反省しました。

次の機会には、ささやかながら感謝の気持ちを込めて、先日の男性を真似して
自分から「お願いします」と言ってみようと思います。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい気付きがたくさんありますように。
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by smile_garden | 2017-06-18 15:50 | 日々徒然 | Comments(0)

講演前のアナウンスに感動

ハクモクレンの花をあちこちで見かけますが、
通りがかりの公園では、コブシの蕾もだいぶ膨らんできました。
ユキヤナギやオウバイもちらほら花が咲き始め、
春の兆しを見つけるたびにワクワクするこの頃です。


先週の講演先で、とても心動かされた出来事がありました。

かなり早くからご参加の皆さんがお集まりくださり、
会場がにぎわっているのが分かりました。
そして、開始直前を知らせる、担当の女性のアナウンスが始まります。

どの会場でもよくあることなのですが、最前列って、だいたい空いていますよね。
その日も、前から2~3列がほぼ空いたまま、最後列まで大勢の方が着席されていました。

ここで、担当女性が声を掛けました。
「皆さん、前の方が空いていますよ。
 前の方が良く見えるしよく分かりますよ。前に移動しませんか」
これも、言ってみればよくあるお声がけです。


私が感心したのはその後のこと。

誰も前に動かないのが分かると、
「じゃあ皆さん、一列ずつみんなで移動しましょう。お願いします!」
とニコニコ笑顔でさらりと言ったのです。
特別に丁寧な言葉でもなく、ごくごく普通に。

内心、そんなこと言っても・・・と思っていた私。

ところが、その直後、着席していた方々が一斉に移動し始めたのです。
会場中が一斉に。
せっかく移動するのなら、と思ったのでしょうか、最前列もあっという間に埋まりました。

この見事な光景を目の当たりにして、心の底から、本当に感動しました。


100名近くいらしたご参加の皆さんほぼ全員がサッと移動して着席。
圧巻でした。
もちろん、気持ち良く登壇したのは言うまでもありません。


講演後、その担当者の女性に「感動しました!」と伝えたところ、
そこで返ってきた言葉がまた素晴らしかったです。

「私は何も・・・皆さんが動いてくれただけです」と。

何かコツがあるのか、あれば教えてほしいと思っていましたが、
完全に私の思い違いでした。

彼女の思いやりの姿勢、気持ち良く過ごしてほしいという願いや感謝の気持ちが
参加者に伝わるのですね。

もちろん、日頃からの信頼関係や環境もあると思います。
でも、決してそれだけではないはず。
主催者も参加者も、みんなが互いを思いやる気持ちがあふれていました。


本当にいいものを見せてもらいました。
言葉の力、声の力、笑顔の力・・・思いやりが伝わる瞬間に居合わせて
そても幸せな気持ちになりました。

終演後、ご参加の方々からご質問やお声がけもいただき、
素敵な出会いに感謝感激の1日でした。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい気付きがたくさんありますように。
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by smile_garden | 2017-03-15 11:41 | 研修・講演 | Comments(0)