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笑顔は重要なコミュニケーションスキル

寒さの中にも、木々の芽ぶきを目にして春の訪れを感じるようになりました。
畑のブルーベリーも花芽がいっぱい付いています。


医療接遇の研修をしていると自己紹介すると、
ご自身やご家族が通院していらっしゃる方の場合、
いきなり「本当に何とかして欲しいわ~」等々と言われることがあります。
それも、一回二回ではなく・・・。

特によく聞かれるのが「笑顔がない」というもの。
無表情、ぶっきらぼう、まるで怒っているみたい・・・。
自分や家族が病院やクリニック等を受診して、
「この対応、なんとかならない?」と感じるケースの筆頭ともいえるかもしれません。


コミュニケーションは、自分の思いや情報を相手に伝える方法であり手段です。
「伝える」ということから、コミュニケーションは「言葉」から成り立っていると考えがちですが、
さにあらず。

実は、言葉で伝えているのは情報伝達のわずか7%と言われるほど、
言葉のはたす役割は少なかったりします。

そこで大切なのが、言葉以外のコミュニケーション手段です。


コミュニケーションは、言語(言葉)によるコミュニケーション(バーバルコミュニケーション)と、
非言語(言葉によらない)コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)
の二つに大きく分けられます。

言葉を使わないコミュニケーションの代表として挙げたいのが笑顔です。

笑顔の意味を考えることは日頃あまりないかもしれませんが、
実はたくさんの情報を相手に伝える、とても大切なコミュニケーションスキルであり、
ツールなのです。


コミュニケーション上手の人は、笑顔を効果的に使います。
意識して笑顔を作るというよりは、自然に笑顔が出て、
それによってコミュニケーションがより一層良くなるのでしょう。
笑顔の効果を分かっているからこその無意識的な行動です。

一方、医療機関等に行って、窓口で笑顔のない応対に接すると、
来なければよかった、と思ったり、
何か間違ったことをしているのではないか、悪いことをしてしまったのか、
などと不安に感じることがあります。

笑顔がない、いわゆる無表情な応対から、相手を拒否する姿勢や不信感・不安感を
人は無意識に感じてしまうのですね。


笑顔に限らず、姿勢、態度、表情、仕草など、普段私たちが無意識でやっていることの多くが
ノンバーバルコミュニケーションに含まれます。

機嫌が悪い、体調が悪い、ミスをしてしまった・・・
など誰でも落ち込んだり気分が悪くなることはありますが、
それが態度や表情に出てしまうと、全てノンバーバルコミュニケーションとして
相手に伝わってしまうのです。

それを見ているのが自分のことをよく分かってくれる人ばかりであれば問題ありませんが、
仕事の場面、患者さんやお客さんを前にする状況では避けたいところです。

笑顔で患者さんをお迎えする。これは、
「今日も私の病院に来てくださって、ありがとうございます」という気持ちを表しています。

笑顔は、患者さんを感謝の気持ちでお迎えする大切なコミュニケーションスキルです。


普段自分の仕草や行動にあまり注意を払うことがない方も
ときには冷静に自分の動きや表情をチェックしてみると、思わぬ発見があるものです。

ボールペンをいつも回している、どちらかの肩がいつも下がっている、視線が泳ぐクセがある、
等々。
その姿勢、態度が相手に何を伝えるか、考えてみるのも勉強になります。

コミュニケーションスキルにはいろいろありますが、難しいスキルを学ぶ前に、
すぐに出来る「笑顔」というコミュニケーションスキルに磨きをかけましょう。

自分から笑顔で接すれば、自然と自分の周囲に笑顔がいっぱい集まります。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
素敵な笑顔にたくさん出会えますように。
by smile_garden | 2013-01-30 10:24 | コミュニケーション
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