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待ち時間の伝え方~時間感覚を磨く

晴れると一気に気温が上がり、5月なのに真夏日も記録されるなど
気温差が激しいこの頃です。
まだ体が暑さになれていないため、熱中症になりやすい時期でもあります。
服装での温度調節やこまめな水分補給などなど、
ご家族・職場の皆さんと声をかけ合って、しっかり熱中症を予防しましょう。


先日、医療機関での待ち時間の伝え方について書きました。
「『すぐ』はどれくらいの時間? 」

「すぐ」の感じ方は人それぞれ異なるため、
数字を使ったりして、できるだけ具体的に時間を提示しましょう、
という内容でした。


今日はその続きを書いてみます。

具体的に提示するためには
・誰が聞いてもすぐに理解できる言い方
・どんなイメージを持つ人にもわかりやすい表現
をすることが大切です。

そして、
共通のものさしになる言葉=数字を使うと
多くの人が理解しやすい表現になります。


たとえば、「どれくらいかかりますか?」と聞かれたとき。

「すぐ出来ます」ではなく
「1~2分でご用意できます」という具合に数字を使って返答すると、
数字があらわす時間にブレがないため、双方にストレスがありません。


研修先で上記をお伝えすると、
「そんなに具体的に数字で伝えられない」
「どれくらい時間がかかるかわからないから返事のしようがない」
という意見や質問をいただきます。

確かにもっともなのですが、
およそでいいので、やはり具体的に時間を伝えてほしいと思います。

このとき、具体的な時間とともに、その理由も伝えると
受け入れられやすくなるため、とても効果的。

たとえば
「今日は混みあっているので、少なくとも30分はお待ちいただきます」
「すでに〇人お待ちなので、1時間くらいかかると思います」
という具合です。


判断に迷うというときは、少し余裕をもって長めに時間を伝えるのがポイント。
たとえば、20分かかりそうだと思ったら、30分くらい、と伝えます。

30分と言われていたのに、25分で呼ばれたら、
ほとんどの人が「早く呼ばれて良かった」と感じるでしょう。

しかし、この反対はかえってイライラや不満を増長させて
時と場合によってはクレームにつながりかねないので要注意です。


およその時間もまるで見当がつかない、という場合もあると思います。

こちらについては、どうしても自分で判断できなければ、
上司や先輩たちにアドバイスを求めましょう。

そして、日頃から時間を意識して業務に取り組み、
「こういうケースではこれくらいの時間がかかる」など、
自らの時間感覚を磨いていってほしいと思います。


どれくらい待ち時間がかかるか、
すぐに答えられるようになるには経験と訓練が欠かせません。

どんな業務にあたっていても時間を意識すること、
さまざまなケースで、これくらいのボリュームであれば〇分くらい、
などと意識し続けると、自然と時間の感覚が身についていきます。

ひと任せにせず、自分の時間感覚を磨けば
業務効率が上がり、周囲への気配りもできるようになります。

時間感覚に磨きをかけて、
患者さんの要望を素早くキャッチできるようになりたいですね。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい気付きがたくさんありますように。


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by smile_garden | 2018-05-16 15:01 | 接遇マナー
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