カテゴリ:接遇マナー( 33 )

心がかよう瞬間

今年最初のスイレンが咲き、次々に蕾も上がってきています。
バラの季節が終わり、入れ替わりにアジサイが一斉に咲き始めて、
また季節が一段階進んだことを感じます。
いつの間にか装いはすっかり夏ですね。


これまで、おかげさまで多くのお仕事をいただいて、
多くの担当者さんとご一緒してきました。

お付き合いの長さに関係なく、
どこかのタイミングでふと心がかよう瞬間があります。

これどうしようかな?と思っていると、
どんぴしゃりのタイミングで、メールが入ったり。

そろそろ次の相談を・・・と思っていたら
直後に電話が入ったり。

そういうとき、シンクロが起きたと言ってしまえばそれまでですが、
心がつうじてるのかなと思います。とても嬉しい瞬間です。


医療の現場にいると、そこには大勢の患者さんやそのご家族がいて、
あまりにも対象が多すぎて、心をかよわせるのが難しいと感じることもあります。

けれど、医療者にとっては大勢の患者さんの中の一人でも、
患者さんからしてみれば、自分を担当してくれる一人の職員なんですよね。


先日伺ったクリニックでは、
入り口のドアが開くと、受付スタッフが素早く立ち上がり、
笑顔で挨拶の声をかけていました。

高齢の患者さんの場合は、さっとカウンターから出て、
ドアの近くまで迎えに出ていました。

なんでもない動作ですが、
患者さんをいたわり、快くお迎えしたいという気持ちが伝わってきて、
温もりが感じられるとてもいいクリニックだと思いました。

患者さんにおもてなしの心がつたわる瞬間でした。


心をかよわせることを難しいと決めつけないで、
どんな小さなことでもいいから、患者さんのために何ができるか考え、
とにかく行動にする。

笑顔で声をかける、目を見て挨拶をする、アイコンタクトをする・・・。

自分のことを見てくれていると感じるだけで
患者さんは安心し、やさしい気持ちになれます。

大切にされていると感じるとき、こちらも相手の期待に応えようと思うもの。

そんなとき、心がかよう瞬間が生まれるのかな、と思いました。


まずははじめの一歩から。
相手のためにできること、患者さんが求めていることを想像して、
小さな一歩から始めてみましょう。

心がかよう瞬間を積み重ねていくことで、信頼関係も深くなっていくのです。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい気付きがたくさんありますように。


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by smile_garden | 2018-05-25 17:40 | 接遇マナー | Comments(0)

待ち時間の伝え方~時間感覚を磨く

晴れると一気に気温が上がり、5月なのに真夏日も記録されるなど
気温差が激しいこの頃です。
まだ体が暑さになれていないため、熱中症になりやすい時期でもあります。
服装での温度調節やこまめな水分補給などなど、
ご家族・職場の皆さんと声をかけ合って、しっかり熱中症を予防しましょう。


先日、医療機関での待ち時間の伝え方について書きました。
「『すぐ』はどれくらいの時間? 」

「すぐ」の感じ方は人それぞれ異なるため、
数字を使ったりして、できるだけ具体的に時間を提示しましょう、
という内容でした。


今日はその続きを書いてみます。

具体的に提示するためには
・誰が聞いてもすぐに理解できる言い方
・どんなイメージを持つ人にもわかりやすい表現
をすることが大切です。

そして、
共通のものさしになる言葉=数字を使うと
多くの人が理解しやすい表現になります。


たとえば、「どれくらいかかりますか?」と聞かれたとき。

「すぐ出来ます」ではなく
「1~2分でご用意できます」という具合に数字を使って返答すると、
数字があらわす時間にブレがないため、双方にストレスがありません。


研修先で上記をお伝えすると、
「そんなに具体的に数字で伝えられない」
「どれくらい時間がかかるかわからないから返事のしようがない」
という意見や質問をいただきます。

確かにもっともなのですが、
およそでいいので、やはり具体的に時間を伝えてほしいと思います。

このとき、具体的な時間とともに、その理由も伝えると
受け入れられやすくなるため、とても効果的。

たとえば
「今日は混みあっているので、少なくとも30分はお待ちいただきます」
「すでに〇人お待ちなので、1時間くらいかかると思います」
という具合です。


判断に迷うというときは、少し余裕をもって長めに時間を伝えるのがポイント。
たとえば、20分かかりそうだと思ったら、30分くらい、と伝えます。

30分と言われていたのに、25分で呼ばれたら、
ほとんどの人が「早く呼ばれて良かった」と感じるでしょう。

しかし、この反対はかえってイライラや不満を増長させて
時と場合によってはクレームにつながりかねないので要注意です。


およその時間もまるで見当がつかない、という場合もあると思います。

こちらについては、どうしても自分で判断できなければ、
上司や先輩たちにアドバイスを求めましょう。

そして、日頃から時間を意識して業務に取り組み、
「こういうケースではこれくらいの時間がかかる」など、
自らの時間感覚を磨いていってほしいと思います。


どれくらい待ち時間がかかるか、
すぐに答えられるようになるには経験と訓練が欠かせません。

どんな業務にあたっていても時間を意識すること、
さまざまなケースで、これくらいのボリュームであれば〇分くらい、
などと意識し続けると、自然と時間の感覚が身についていきます。

ひと任せにせず、自分の時間感覚を磨けば
業務効率が上がり、周囲への気配りもできるようになります。

時間感覚に磨きをかけて、
患者さんの要望を素早くキャッチできるようになりたいですね。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい気付きがたくさんありますように。


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by smile_garden | 2018-05-16 15:01 | 接遇マナー | Comments(0)

「すぐ」はどれくらいの時間?

先日の雨上がりの朝、庭でバラの手入れをしていたら、
賑やかな子供たちの話し声が聞こえてきました。
校外学習に向かう途中でしょうか、長い長い行列が通り過ぎる中、
何人もの子どもたちが我が家のバラに気づいて、感想を述べあっていました。
子どもたちの感じ方が嬉しくて、朝からハッピーになれました。


突然ですが、「すぐ」と言われたら、
あなたはどれくらいの時間をイメージしますか。


医療機関では、待ち時間対策が共通の課題だと思います。
受付や会計でどれくらい時間がかかるのか尋ねられることもよくあるでしょう。

ときどき見かけるのが
「どれくらい時間がかかりますか」と尋ねられて
「すぐ出来ます」「すぐにお呼びします」
と答えている場面。

この「すぐ」という言葉が、案外くせものです。


すぐ=今すぐ、と考える患者さんは、
「すぐに」と言われたあとに、ほんの1分でも待たされたら
「『すぐ』と言ったのに、全然すぐじゃない!」
とイライラするかもしれません。

一方で、すぐ=数分、と感じる人であれば、
「すぐに」と言われてから、2~3分後に呼ばれても
特に遅いと感じることはないでしょう。


「すぐ」「ちょっと」「少し」「少々」というような言葉は
人によって感じ方が異なります。

正しいとか間違っているとかではなく、
受けとめ方、理解の仕方が、人それぞれなのです。


さらに、医療者と患者さんでは感じ方が違うことにも注意が必要です。

医療者が「すぐ」と思っている3分も、
待たされている患者さんにとっては、5分や10分に感じられることもあります。


人によって感じ方が違うのであれば、
誰もが理解できる言い方、答え方を目指しましょう。

目標は高く、できれば誰が聞いてもわかる説明や対応をしたいものです。


てっとり早いのは、数字を使って表現することです。
できるだけ具体的に返答することを心がけましょう。

冒頭の例であれば、
「すぐ出来ます」の代わりに「1~2分でご用意できます」
「すぐにお呼びします」ではなく「5分ほどでお呼びできると思います」
という具合です。


具体的な時間を提示するといいとわかっていても、
「そんなに具体的に数字で伝えられない」
「どれくらい時間がかかるかわからないから返事のしようがない」
という声が聞こえてきそうです。

長くなってきたので、続きは次回書きたいと思います。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい学びがたくさんありますように。


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by smile_garden | 2018-05-10 17:23 | 接遇マナー | Comments(0)

続・接遇もPDCAで改善

ピラカンサの実が赤く染まり、ドウダンツヅジも鮮やかに紅葉してきました。
この数日は日差しが温かく気持ちのいいお天気が続いていますが、今日は立冬。

暦の上ではいよいよ冬なのですね。


先日、接遇とPDCAサイクルについて書きました。

(「接遇もPDCAで改善」はこちら

もう少し、続けてみます。



挨拶してみたけど、何の反応もなかった。
声掛けしても、返事をもらえなかった。
笑顔で対応しても、喜んでもらえなかった。

・・・こんな経験をすると、
「もういいや」「やっても無駄」というような気持ちになりがちです。

しかし、そこで諦めたり挫けたりせずに、もう一度チャレンジしてみる。
これを繰り返すのがPDCAサイクルです。


以前も書いたかもしれませんが、私が研修等でよくお話するのは、
Plan(計画)にこだわりすぎず、
思いついた時に、Do(実行)から始めること。

まずは、実行。
そこから、次の段階に進めばいいと思います。


Planから始めることにこだわりすぎると、
計画することが目標になってしまい、先に進まなくなる場合があります。

特に、職場やチームの目標を立てる場合、
複数の人々で意見をまとめる必要があるため
Plan作りだけでも、時間や手間を要します。

話し合いはいつにする?誰が決める??などと考えているうちに
それこそ面倒になって後回しにして、うやむやになってしまう。
・・・ということは、どの職場でもありがちでしょう。


挨拶をもっと増やそう、とか、積極的に声掛けしよう、とか、
気付いた改善ポイントがあれば、まずはそれをやってみる。

すると、うまくいってもいかなくても、
こうした方がいいのでは? いや、こっちのやり方がいいみたい、
といった具合に何かしらの考えや意見が出てくるはずです。

これがCheck(評価)。

Checkできれば、次にどうすればいいか、考えてみます。
しっかり考えれば、次々にアイディアが浮かんでくるでしょう。

ここからがAct(改善)。
思い浮かんだアイディアを、再び実行に移します。


Planにこだわらず、思いついた時に、まずやってみる。
そこから始めるPDCAもアリだと思うのです。

たとえば、雨の日に来院・来局される患者さんへ。

ちょっとした気遣いのひと言をかけるだけで、
迎えられる患者さん側も、迎える側の医療者も
やさしい気持ちになれます。

どんな言葉をかけるのか、職場の環境にふさわしい言葉を考える。
これもPDCAサイクルを回していることになります。

笑顔があふれる職場作りのために「接遇のためのPDCA」始めてみませんか。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい出会いがたくさんありますように。



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by smile_garden | 2017-11-07 12:43 | 接遇マナー | Comments(0)

接遇もPDCAで改善

台風22号が去り、明日で10月も終わり。
街中でも、街路樹の紅葉が見られるようになってきました。
例年、いつも歩くソメイヨシノ並木の紅葉を楽しみにしていますが、
今年は長雨のせいでしょうか、夏の終わりとともに多くが落葉してしまい、ちょっぴり残念。
いつもとは違う場所でソメイヨシノの紅葉を見ると嬉しくなるこの頃です。


おかげさまで、研修講演のお仕事が続いています。

リピートのクライアント様はもちろんですが、
初めてのお客さまのところに伺うときも、
今日はどんな研修になるかしらとワクワクします。


PDCAサイクルは、ビジネスパーソンであれば誰もが知っている業務改善の手法です。

Plan(計画)→ Do(実行) → Check(評価)→ Act(改善)
の 4段階を回し続けることによって、業務を改善するものです。

このPDCA、接遇にももちろん使えます。


勇気を出して挨拶した。
けれど、返事をもらえなかった。
どうしてだろう?
何が悪いんだろう?

うまくいかないと、こんなことやっても無駄、というようなマイナスの気持ちが生じて、
あっさり挫折、というのはよくあること。

また、これもよく聞くケースですが、
挨拶を返してくれない相手を責める気持ちが生じて、
私はちゃんとやってるんだから、これ以上仕方がない、
というように言い訳を考えてしまいます。


ここで大切なのは、
自分の行動を振り返り、次の行動を考えること。

相手を責めても改善にはつながりにくいものですし、
そもそも、返事を返さなかった相手にも
返事が出来ない理由や事情があったのかもしれません。

ならば、自分で改善できることはないか、
たとえばコミュニケーションの具体的な方法について
考えてみる方がてっとりばやくて効果的です。


挨拶はちゃんと相手に伝わっただろうか。
声はちゃんと聞こえたかしら。小さすぎたのかも。

相手の目を見て声をかけただろうか。
よそ見をしながら声をかけて、
自分に言われたと気付かなかったのかもしれない。

早口でうまく聞き取れなかったのかも。
タイミングは?声をかけた時の相手との距離は?

表情は?笑顔で声をかけていたかしら・・・等々、
考えてみれば、いくらでも改善の材料は浮かんできます。


考えて実行して、失敗もして、また考えて、を繰り返し、
そこで掴んだコツやスキルは
自分なりの接遇の形、職場の文化として育っていきます。

PDCAサイクルは、一回まわすだけでは改善につながらないかもしれませんが、
何度も回すことで、改善され、職場に合う形ができていきます。


接遇は簡単なようで、実は奥が深いものです。

相手だけでなく、自分自身も職場全体でも喜びを感じられるよう、
PDCAサイクルを回して、思いやりの心に磨きをかけましょう。


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感謝を込めて、
素敵な笑顔にたくさん出会えますように。


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by smile_garden | 2017-10-30 12:07 | 接遇マナー | Comments(0)

簡単な敬語のレッスン~テロップで学ぶ言葉遣い

はや9月も半ば。大型の台風18号の動きが気になります。
両親の畑では、クリの収穫が最盛期。
数年前に植えたポロタンという栗が、ようやくたくさん採れるようになりました。
渋皮までぽろっと皮がむけるポロタン、手間要らずの上に美味しいです。


先日、テレビのニュースを見ていたときのこと。

インタビューを受けた人が
「もうちょい○○したかった」というように話していましたが、
テロップでは「もうちょっと」に変わっていました。

多くのテレビ画面で、話し言葉が文字で表示されていますが、
誰にでもわかる丁寧な言葉に置き換えられていることに気付きます。


テロップについては、全てが話し言葉の通りに表示されるのではないからこそ
表示される文字に注意を向けると、新しい発見もあります。

適切な言葉や言い回しに変えてテロップが出ることも度々で、
「~いただく」が「~もらう」に直されていたり、
「ら」抜き言葉や「さ」入れ言葉などが直されているケースもあります。

敬語表現を始めとして、さまざまな表現が適切な言葉に置き換えて表示されるので
テレビを見て楽しみながら、言葉遣いの勉強にもなるのです。


コミュニケーション力を高めるためには、
話す力と聞く力の両方が必要です。

そして、話す力については、
言いたいことをわかりやすい表現で話すことと、
相手が聞き取りやすい話し方をすることが大切です。

普段何気なく見ているテレビですが、
そこに映し出されるテロップに、ほんのちょっと意識をむけるだけで
気軽にわかりやすい言葉遣いを学ぶことができます。

敬語や言葉遣いが苦手だと思う人は、是非試してみてくださいね!


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
素敵な笑顔にたくさん出会えますように。


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by smile_garden | 2017-09-16 12:03 | 接遇マナー | Comments(0)

敬意はある?ない?? 職場で「了解」を使っていませんか?

台風15号が去り、9月の声とともに本格的な秋を感じるこの頃。
朝晩の気温も一気に下がって、暑い・寝苦しいなどと感じていた先週のことが嘘のよう。
こんなに急激に季節ががらりと変わって、とても驚いています。
衣替えはまだ先と思っていましたが、少し早めた方がよさそうです。


前回、前々回と大名言葉と言われる言葉について書きました。

今回は、「ご苦労様」や「なるほど」と同じように、
医療の現場でもよく使われている「了解」について書いてみます。


研修先の医療機関で施設内をご案内いただいたり、
現場調査のために施設内を歩いている時、
「了解!」「了解です」「了解しました」
などの言葉が聞こえてくることがあります。

多くはスタッフ同士の会話ですが、
この「了解」も大名言葉、
すなわち目上の人が目下の人に使う言葉と言われていますから
注意が必要です。


「了解」という言葉は、
漢字の並びからしてなんとなく敬語のように感じる人もいるかもしれませんが、
敬語表現ではありません。

ビジネスマナーでは、「了解」の代わりとして、
「承りました」「承知しました」「承知いたしました」「かしこまりました」
を使います。

これらの言葉は、慣れないととっさに出てこなかったり、言いにくい言葉でもあるので
日頃から意識して使って、緊張せずに言えるよう慣れておくといいでしょう。


例えば、
上司から「○○をお願いします」と仕事を頼まれた時、
同僚から「明日の会議、○時に集合です」と予定を確認された時、
部下から「○○終わりました」と業務報告を受けた時。

あなたはどのような返事をしていますか。

もし「了解です」「了解!」というように答えている場合は
「了解」という返事が習慣になっている可能性がありそうです。


同等の立場の人や目下の人に対して使う場合は問題ないのですが、
私の研修では、できるだけそれも控えるようにお伝えしています。

医療機関では、患者さんやご家族のほか、
出入りの業者さんなど大勢の人々が行き来しており、
スタッフ間の会話が外部の人の耳に届くことも十分考えられるためです。


例えば、内線電話。

スタッフ同士が会話して、「了解です」と言う分には問題ないのですが、
それを通りがかりに聞いた患者さんなど外部の人は
電話の相手が誰だか分かりません。

偶然聞こえてきたスタッフの「了解です」を
ぶっきらぼうで乱暴だと感じる人もいるかもしれないのです。

会話の相手のことだけでなく、周囲にまで気を配る。
気にしない人のことではなく、気にする人がいるかもしれないことを意識に留めて
行動することが大切だと思います。


なお、「了解!」ではなく、「了解です」「了解しました」であれば
敬語になっていると思う方もいるかもしれませんが、これも当たりません。

「です」「しました」をつけることで、確かに敬語表現(丁寧語)にはなっていますが、
「了解」には敬意が含まれないため、目上の人には適さないとされています。


また、代わりの言葉として「わかりました」を思い浮かべる人もいるでしょうが、
細かいことを言えば、この言葉も要注意。

「かしこまりました」「承知しました」と言えば
『理解して受ける』『(相手の依頼を)承る』というような意味になりますが、
一方の「わかりました」は「理解しました」の意味です。

こんな人は実際にはいないと思いますが、
「あなたの話しはわかった(けれど、私は受けていません)」
という意味に取ることもできるのです。


前回も書きましたが、
この人なら使ってもいい、この人には使ってはダメ、と考えながら言葉を選ぶより、
普段から敬意をあらわす代わりの言葉を使う習慣をつけていれば、
悩むことも迷うこともないように思います。

状況や相手次第ではありますが、上司や患者さんはもちろんのこと、
重要な仕事を頼まれた時や大切な取引先やお客さまなどには、
「承知しました」「承りました」「かしこまりました」と言えるようになりたいものです。


医療者は、患者さんの命を預かっています。

ささいな感情の行き違いが思わぬところでミスを呼び、
命に関わる重大なエラーにつながらないとも限りません。

何気なく使っている言葉が無意識のうちに相手を不愉快にさせているとしたら、
どんなに小さなことであっても、相手を不信に思わせているとしたら、
信頼関係を築くどころか、信頼関係を壊してしまうことにもなりかねず、
それはとても残念なことです。

気付いた時がチャンスです。
自分がよく使っている言葉を振り返り、
心当たりがあれば、是非、意識を向けてみてください。


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by smile_garden | 2017-09-04 15:09 | 接遇マナー | Comments(0)

その「なるほど」は大丈夫?上から目線の相づちに注意

9月を目前に控え、いつしか朝夕に秋の気配を感じるこの頃です。
両親の畑では、ブルーベリーの収穫も終わりが近づいてきて、
入れ替わりに、いちじくが採れ始めました。
食べることばかりに興味がいきますが、今から秋の味覚が楽しみです。


前回、「ご苦労様」「お世話様」について書きました。

これらの言葉は大名言葉なので、
相手の立場や感じ方によって、不愉快な思いをさせる可能性があります。


大名言葉とは、目上の人が目下の人に使う言葉のこと。
言い換えれば「上から目線の言葉」です。

大名言葉には、上記以外にも気をつけたい言葉がいくつかあります。

その筆頭が「なるほど」です。


相手の話を聞きながら、
「なるほど」「なるほど~!」と相づちを打つ人がいます。

「なるほど」と言われて、何も気にしない人ももちろん大勢いると思いますが、
中には気分を悪くする人もいます。

それは、「なるほど」が目上の人が目下の人に使う言葉だとされているからです。

大名言葉=「上から目線の言葉」であるがゆえに、
人によっては「見下されたように」感じて、不愉快な思いをすることがある、
ということです。


相づちに「なるほど」と言うのがクセになっている人は、
実際のところ、少なくないように感じます。

「なるほど」と相づちを打つことで、
話しを盛り上げたり、相手の話に感心したり、
納得している様子を伝えたりしている人もいると思います。

「なるほど」という言葉自体は、敬意こそありませんが、
使う相手を考慮すれば、相づちとしては間違いではありません。

しかし、言っている本人の意図しないところで
「なんと失礼な」と思われてしまう可能性もあることを考えれば、
同等の立場の人や、目下の人に対する場合以外は、
「なるほど」は控えて、他の相づちを使うのが無難でしょう。


「では、ほかのどんな言葉を使えばいいの?」
とのご質問もいただきます。

たとえば、
「おっしゃる通りです」「私もそのように感じます」「確かにそうですね」「そうだったんですね」
など。

より丁寧な言い方としては
「おおせのとおりです」「さようでございますか」
でもいいでしょう。

話しの流れによっては、
「そうですか、いいお話を伺いました」「気づきませんでした」「それは知りませんでした」
等も使えそうです。

同じ言葉を繰り返すのではなく、
いろいろなバリエーションを身につけておき、
状況にあわせて使いこなせるようになると安心です。


余談ですが、「なるほどですね」は日本語として適切ではありません。

「ですね」をつけて丁寧な言い方にしているつもりなのかもしれませんが、
かえって相手に失礼になりますから、こちらも十分気をつけましょう。

同じような意味あいの相づち言葉として「ホントですか」を多用する人がいますが、
相手をバカにしたようなニュアンスに感じられることもあり、
こちらもお勧めできません。

「マジですか」をビジネスで使わないことについては説明不要ですね。


研修中、上のような説明を聞いた先から
「なるほど!」と大きく相づちを打つ方がいます。

自分でも「あ!」と気付いて、失笑されますが、
明らかに口癖になっている証拠です。


恥ずかしながら、かつての私も「なるほど」をよく使っていました。

意識して使わないようにしましたが、
慣れるまでは、つい口に出てしまうこともありました。

私の場合は、相手の立場によって使い分けるのは難しいと考え、
相手が誰であっても「なるほど」という相づちを使わないように気をつけました。

意識し続けるうちに、ほとんど使わなくなり、
今では意識することもなくなりました。

長年使ってきた言葉のクセを直すのは簡単ではありませんが、
その気になれば、諦めずに意識していけば、必ず直すことができます。


ビジネスマナーは、自身の器量を映し出すコミュニケーションスキルでもあります。

たかが言葉一つでも、信頼関係に影響を及ぼす可能性があるとすれば、
できること、気付いたことから、正しいマナーを身につけたいですね。

医療の現場や医療者間で使われている大名言葉について、
次回も続けたいと思います。


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by smile_garden | 2017-08-30 17:55 | 接遇マナー | Comments(0)

「ご苦労様」「お世話様」が相手を不愉快にする?

夏の暑さを感じ始めた頃から、朝5時前に起きて早朝ウォークに出かけています。
この頃、雲っている日は5時でも薄暗く、日が短くなってきたことを感じます。
昨日は久しぶりに朝から快晴で、朝焼けで空が赤く染まっていてとても綺麗でした。
暑すぎるのは困りますが、夏らしく朝からすっきりと青空が広がると嬉しい気持ちになります。


最近の医療接遇研修で、複数の方から立て続けに同じような質問をいただきました。
その質問とは、「ご苦労様」にまつわるもの。

「職場で『ご苦労様』と言っているスタッフがいるけれど、よくないですよね?」
というものから、
「『ご苦労様』がよくないのは知っているけれど、『お世話様』は大丈夫?」
というものまで、様々です。

実際、研修先の医療現場で「ご苦労様」と声をかけている場面をみかけることがあります。
医療現場の接遇マナーはまだまだ改善の余地あり、と感じる瞬間です。


ねぎらいの言葉をかけるときは、
「お疲れ様です」「お疲れ様でした」が適切です。

「ご苦労様」は目上の人が目下の人に使う言葉、
いわゆる「大名言葉」ですから、注意が必要です。


「お疲れ様」は、肩書きや身分、年齢や性別を考えずに誰にでも使える言葉です。

目下の人が目上の人に対して使うのはもちろんですが、同僚間でもOKです。
また、上司から部下に対しても、
「お疲れ様です」と声をかけることで謙虚さも伝わりますから、
風通しのよい職場づくりにつながる言葉だと言えるでしょう。


「ご苦労様」がダメなら「お世話様」でいいのでは?
というように考える人もいるようです。

「お世話様」も「ご苦労様」と同様に大名言葉なので、
目上の人に対しては使わないのがマナーです。

目上の人に限らず、出入りの業者さん等外部の方にも、感謝の気持ちを込めて、
「お世話になっております」「お世話になりました」と言うのがベストでしょう。


いずれも「~様」という似たような言い回しの言葉ですから、
違いがわかりにくいと感じるのも事実。

もともとは、いずれの言葉も上下関係にかかわらず使っていたようです。
時代とともに、使い方・使われ方が変化して、
「ご苦労様」「お世話様」は同等の立場か目下の人に対して使う言葉、
「お疲れ様」は上下関係なく誰に使っても失礼のない言葉、
という考え方に変わってきたようです。

ピンとこない人もいるかもしれませんが、
「ご苦労様」も「お世話様」も上から目線の言葉だと覚えて、
日頃から「お疲れ様です」「お疲れ様でした」を使う習慣をつけたいですね。


上から目線の言葉だと知らない人は、「お疲れ様」と同じような言葉として
相手を考えず、気軽に「ご苦労様」を使っていると思われます。

人によって、これらの違いを気にする人もいれば、全く気にしない人もいます。

大名言葉だと知っている人の中には、
目下の人や部下から「ご苦労様」「お世話様」と言われて
不愉快に感じる人もいるはずです。

患者さんも同じこと。
診察や検査後、医療者から「ご苦労様でした」と言われて、
「なんで病院のスタッフに見下されるようなことを言われなくてはならないの?」
と思う人もいるかもしれません。

社会や職場は、人と人が助け合い寄り添いあうことで成り立っています。
せっかくねぎらいの声をかけるなら、お互いが気持ちよくすごせる言葉を使いたいですね。


ことの言われや言葉の意味を知っていても知らなくても、
相手を気遣って言葉を選ぶという行為そのものが
快適な人間関係や職場環境を作る基本になると思います。

相手の気持ちを想像して言葉を選ぶ。
それこそが、大切な思いやり、おもてなしです。


今回ご紹介した言葉意外にも、
医療現場でよく使われている大名言葉がいくつかあります。
次回は、そちらをご紹介したいと思います。


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by smile_garden | 2017-08-26 14:45 | 接遇マナー | Comments(0)

言葉遣いにもバランスが大事

台風5号による被害に遭われた皆さんへ、心よりお見舞い申し上げます。
梅雨が明けてから雨降りが多く、梅雨が戻ってきたような気がします。
猛暑や大雨などの異常気象は日本だけでなく外国でもあるようですが、
立秋も過ぎたことですし、過ごしやすい落ち着いた気候になってほしいです。


先日、仕事帰りに立ち寄った雑貨やさんでのこと。

お客さんが店員さんに何か尋ねているところに居合わせました。
店員さんの応対ぶりは、全般にとても感じがよかったです。

自然な笑顔で、応対の姿勢や態度もとてもきちんとしていて、
ちょうどいい声の大きさに、話し方も丁寧で安心感がありました。


ですが、一つだけ、ほんの少し気になったことがありました。

会話の後、店員さんは「ちょっとお待ちいただけませんでしょうか」と言って
お店の奥へ行ったのです。

それまで、言葉遣いもバッチリだったのですが、
普段使いの「ちょっと」という言葉が入ってきて
せっかくの丁寧な言葉遣いが、瞬時に普通の話し方に変わってしまった気がしました。


「ちょっとお待ちいただけませんでしょうか」
という言葉が、特別間違っている訳ではありません。

でも、私はもったいないなぁと思いました。

「ちょっと」の代わりに「少々」あるいは「もう少々」と言えば
次に続く「お待ちいただけませんでしょうか」とバランスがとれます。


「ちょっと」は普通の話し言葉ですから、
そこに続くのは、たとえば「お待ちください」の方が馴染みがあります。

「お待ちいただけませんでしょうか」という表現は
否定形の依頼文を使った、かなり丁寧なお願いの言葉です。

そこにぴったりくるのは
「少々」「もう少々」という丁寧な言葉だと思うのです。

今回、通りすがりに聞こえてきたなんでもない会話でしたが、
言葉遣いにもバランスが必要なんだと感じました。


挨拶や声掛けの言葉は、相手によって使い分けることが大切です。

そして、相手に合わせて言葉を使い分けるとき、
会話の最初から最後まで、同じ口調や敬語でまとめることで
相手への敬意や感謝の気持ちがしっかり伝わるのですね。

たとえば、最初は丁寧でかしこまっていても、
話すにつれて友達言葉を交えるようになり、
最後はなれなれしい話し方で終わる、というのでは、
相手が抱く印象は、あまりいいものにはならないでしょう。


接遇とは、相手に対して心を込めて応対すること。
そして、心のあらわし方や伝え方は人それぞれです。

どんな人に対しても、どんな状況でも
相手に合わせて自在に話し方や言葉遣いを操れるようになることが
接遇には欠かせないことだと感じた出来事でした。


今日もここを訪れてくれたあなたへ
感謝を込めて、
新しい気付きがたくさんありますように。


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by smile_garden | 2017-08-10 17:34 | 接遇マナー | Comments(0)